応用行動分析学 その3 プロンプト

●プロンプト(prompt)
  行動を形成したりその生起率を上昇させるために与える付加的な手がかり刺激のことである。行動の自発性を生み出すには、与えられる回数や強さなどを徐々に少なくしていく必要がある。
●フェイディング(fading)
 行動を形成する上で手がかり刺激(プロンプト)を有効に用いる手続きのこと。プロンプトを徐々に増やしていくフェイド・イン手続きと、徐々になくしていくフェイド・アウト手続きがある。  
  応用行動分析学入門 山本淳一 加藤哲文 小林重雄    学苑社 1997

  厳密にいうと、単位換算表がプロンプトといえるかどうかという問題がありますが、私達は日々授業実践していくことが仕事であり、理論的に検討していくことが重要なのではありません。良さそうなことを、目の前の子どもに合うようにその都度アレンジして使うことの方が、何もしないよりは意味があると考えます。理論?は、そのための有効なヒントになるはずですから、情報交換していきましょう!
  単位換算表のフェイド・アウト例

  1. 表の切り抜き欄に数字を記入し、単位を変換する方法を、教師が一通り書きながらやって見せましょう。(口頭説明だけではだめです。必ず全部やって見せましょう。ここで大事なのは、全部やって見せるということです。長さをやったから、重さはできるだろう・・・と思わないことです。それができるのであれば、表は必要ありません。cm→mができても逆はできないだろうと考えましょう。)
  2. 1問でも良いので、一人の児童が解くのをじっくり見守りましょう。(どこで混乱しているのかを見取りましょう。)
  3. 表が使えるようになったら、徐々に使用を減らしていきましょう。(時々、ジーと見る→時々、チラッと見る・・・)
  4. 表を自分で思い出しながら書くことができるようになったら安心です。(必要な単位の表がさっと書けるようになるといいですね。)
  5. 時々、表を書き出す練習をしましょう。(リハーサルして長期記憶へ!)